クレジットカードの中には、プライオリティ・パスが無料で付帯しているものがあります。
プライオリティパスとは、世界130カ国500都市1000カ所以上の空港ラウンジを利用できるサービスです。
空港を利用する際の空き時間をくつろぎの時間へと変えてくれるプライオリティパスは、旅行や出張でよく海外に行かれる方にとてもおすすめです。
本来、プライオリティパスに入会するには約4万円を超える年会費(399USドル)が必要です。
しかし、この年会費を無料にする方法があります。
それは、プライオリティパスが無料で発行できるクレジットカードを持つことです。
今回は、プライオリティパスを無料で発行できる特典の付いたおすすめのクレジットカードを厳選して紹介したいと思います。
目次
プライオリティパスとは

プライオリティパスとは、1992年に創立された世界最大規模の空港ラウンジネットワークを展開しているプログラムのことです。
プライオリティパスの会員になれば、世界130カ国500都市1000カ所以上の空港ラウンジを利用することができ、その国、都市、ラウンジ数は世界一です。
VIPラウンジも利用可能
空港ラウンジといえば、搭乗クラスにより使えるラウンジが限定されているのが普通です。
しかし、プライオリティパスは、搭乗クラスに関係なく、最高級のVIPラウンジを利用することができることから、世界中のエグゼクティブが利用しています。
空港ラウンジの種類と特徴

空港ラウンジは、運営会社で分類すると2種類に分けることができます。
カード会社が運営する「カードラウンジ」と航空会社が運営する「航空会社ラウンジ」の2種類です。
カードラウンジ
カードラウンジとは、クレジットカード会社が共同で運営している空港ラウンジのことです。
ゴールドカード以上のクレジットカードには、付帯サービスとして無料の空港ラウンジサービスが付いています。
ゴールドカードと搭乗券を提示することで利用できる空港ラウンジは、この「カードラウンジ」です。
航空会社ラウンジ
航空会社ラウンジとは、JALやANAなどの航空会社が直接運営をしている空港ラウンジのことです。
基本的には、ビジネスクラスやファーストクラスの方限定のラウンジとなっていて、航空会社の上客が利用できる専用ラウンジだと思ってください。
航空会社から見て、いわゆる「VIP」しか利用できないラウンジという位置付けのため、ラウンジの質は非常に高いです。
プライオリティパスで利用できるラウンジは「航空会社ラウンジ」
プライオリティパス会員がメインとして利用できるラウンジは、「航空会社ラウンジ」です。
もし、ゴールドカードに付帯している空港ラウンジサービスを想像しているのであれば、その差に驚くと思います。
海外の空港ラウンジは、日本の空港ラウンジとは桁違いに高級で居心地の良い空間となっています。
プライオリティパスの魅力

プライオリティパスは、海外旅行や海外出張によく行く方にとっては、絶大なメリットを発揮します。
具体的に、どのようなメリットがあるのでしょうか。
カードラウンジとはサービスの質の高さが違う
プライオリティパスで利用できるラウンジは、ゴールドカードを持っていれば利用できるカードラウンジとは、サービスの質から使い勝手から全くと言っていいほど違います。
そもそも、海外の空港ラウンジでは、日本の空港ラウンジよりもはるかに質が上です。
海外の空港ラウンジはとても豪華で、居心地は抜群に良いです。
シャワールームが完備してあったり、仮眠室まであったりします。
プライオリティパスは、そんな世界中のVIPラウンジも利用可能対象に入っていて、その豪華さは想像を超えてきます。
出国審査後にラウンジがあるので搭乗時刻ギリギリまでくつろげる
カードラウンジの場合、ラウンジの場所が出国審査やセキュリティチェックの手前にあります。
空港が混雑していたりすると、早めに出国手続きを済ませないと不安ですよね。
そうなると、ラウンジであまりのんびりするわけにもいきません。
しかし、プライオリティパスで利用できるラウンジは、出国審査やセキュリティチェックを済ませた後の制限区域内にあるので、フライト時間ギリギリまでくつろぐことができます。
これは、プライオリティパスの大きなメリットです。
人が少なくゆったりできる
ゴールドカードを持っていれば利用できる空港ラウンジは、保安検査場の手前にあります。そのため、空港に誰かを見送りに来た人なども、対象のゴールドカードさえ持っていればラウンジを利用することができます。
そのため、カードラウンジの中は結構込み合っていて静かな場所とは到底言えるような環境ではありません。
最悪の場合、混雑のために席を確保できないことさえあります。
しかし、プライオリティパスは出国審査後にラウンジがあるので、見送りだけの人はラウンジ内には入ることができません。
しかも、搭乗する航空会社のラウンジに縛られず、プライオリティパスと提携していればどの航空会社のラウンジでも利用することができます。
ですから、もしラウンジが混んでいても空いているラウンジを探すことができます。
ドリンクや軽食が充実
カードラウンジでは、ソフトドリンクが飲み放題でアルコールは飲めなかったり、軽食がおにぎりだけだったりと、決して質の良いサービスとは言えません。
しかし、プライオリティパス会員が利用できるラウンジは、アルコールも無料で飲めるところがたくさんありますし、食事はホテルのレストラン並みに美味しい料理がビュッフェスタイルで利用できることろもあります。
フライト前に腹ごしらえをしてしまえば、長時間のフライトを機内食を抜いてぐっすりと眠ることもできます。
プライオリティパスで利用できる空港ラウンジ

プライオリティパスは、国内の空港ラウンジでは本領を発揮できません。
現在、プライオリティパスで利用できる国内空港ラウンジは9つだけです。
クレジットカードに付帯させる形でプライオリティパスを利用する場合、ゴールドカード以上のカードを持っていれば、国内のその他の空港ラウンジも利用できるようになります。
国内空港ラウンジ
成田空港 | 第1ターミナルKALラウンジ(大韓航空) |
第1ターミナルIASS Executive Lounge 1 | |
第1ターミナルTEIラウンジ | |
第2ターミナルIASS Executive Lounge 2 | |
第2ターミナルTEIラウンジ | |
関西国際空港 | KALラウンジ(大韓航空) |
中部国際空港 | KALラウンジ(大韓航空) |
スターアライアンス ラウンジ | |
福岡空港 | KALラウンジ(大韓航空) |
羽田空港 | 利用可能なラウンジ無し |
会員ランク

プライオリティパスを利用するには会員になる必要があり、年会費と利用料金の2つのストがかかります。
プライオリティ・パスの年会費と利用料金は、会員の種類によって変わります。
会員ランク | 年会費 | 1回の利用料 | 同伴者 |
スタンダード | 99USドル | 27USドル | 27USドル |
スタンダード・プラス | 249USドル | 10回まで無料
※10回以降は27USドル |
27USドル |
プレステージ | 399USドル | 無料 | 27USドル |
プライオリティパスを無料で手に入れる方法

こんなに優れた空港ラウンジサービスを受けることができるプライオリティパスですが、やはり年会費や利用料金は高めに設定されています。
しかし、実はプライオリティパスの会員に無料でなることができてしまう方法があるんです。
それが、プライオリティパスの会員に無料でなれる特典の付いたクレジットカードを持つという方法です。
クレジットカードを保有しているだけでOK
プライオリティパス特典が付いたクレジットカードを持っている場合、無料でプライオリティパスを発行してもらうことができます。
しかも、プライオリティパスを何度でも無料で利用できる上級会員「プレステージ会員」になることができます。
プライオリティパス無料のクレジットカードの選び方

プライオリティパスの特典が付いたクレジットカードは何種類かあるのですが、カードを選ぶ際にチェックしておきたいポイントが3点あります。
プライオリティパスが無料で発行できるクレジットカードの選び方について解説していきます。
カードの年会費
基本的に、プライオリティパスが無料で発行できるクレジットカードは、プラチナカード以上のカードが多いです。
年会費無料のクレジットカード等にはプライオリティパス付のクレジットカードはありません。
プライオリティパスのプレステージ会員になるには、本来399USドル(約40,000円~45,000円)の年会費がかかるわけですから、それと比較して、どれぐらいの年会費なら支払えるのかを考えましょう。
ちなみに、後ほども紹介しますが、プライオリティパスを無料発行できるクレジットカードで、一番安い年会費のカードは楽天プレミアムカード(年会費10,000円)です。
家族カードにも無料付帯するかどうか
プライオリティパスが付帯するクレジットカードにも条件が様々あります。
本会員カードでしかプライオリティパスを発行できないカードや、家族会員でもプライオリティパスを発行できるクレジットカードもあります。
普段から夫婦で海外に行くという方などは、家族カードでプライオリティパスが発行できないカードの場合、ご家族の方は同伴者の利用料金(2,000~3,000円)を支払ってラウンジを利用することになります。
家族カードでもプライオリティパスが発行できるクレジットカードを選べば、一緒にラウンジを無料で利用することができるようになります。
同伴者の利用料金
海外出張などでラウンジを利用する際、同伴者の方を連れている場合もありますよね。
同伴者は別途27USドル、もしくはカード会社が指定する料金(2,000~3,000円)かかり、付帯しているクレジットカードに請求される仕組みになっています。
基本的に同伴者の利用料金が無料となるクレジットカードは非常に少ないです。
しかし、同伴者1名無料、2名まで無料、全員無料というクレジットカードもあることはあります。
ただ、入手困難であったり、年会費がとてつもなく高額だったりするので、この記事ではそういうカードもあるというところまでにとどめておきます。
プライオリティパス無料付帯のおすすめクレジットカード
ここまでの内容を踏まえて、プライオリティパスを無料で発行できるおすすめのクレジットカードを5枚紹介していきたいと思います。
楽天プレミアムカード

年会費 | 10,000円(税別) |
年会費優遇 | 無し |
家族カード | 発行不可 |
家族カードでのプライオリティパス発行 | 発行不可 |
楽天プレミアムカードは、楽天カードの上位カードで、楽天ブランドのゴールドカードです。
プライオリティパスが無料で付帯しているクレジットカードは、そのほとんどがプラチナカードです。
あの天下のアメックスプロパーである、アメックスグリーン(年会費12,000円)、アメックスゴールドカード(年会費29,000円)でさえ、プライオリティパスのスタンダード会員になれる権利しかありません。
楽天プレミアムカードは、年会費10,000円のゴールドカードでありながら、プライオリティパスのプレステージ会員に無料でなれてしまうのです。
実際に、楽天プレミアムカードの他に紹介する4枚のカードは、プラチナカードもしくはそれに準ずるランクのカードとなっています。
1人で利用するなら一番おすすめ!
楽天プレミアムカードでプライオリティパスを発行する場合、家族カードでの発行はできません。そのため、家族や同伴者の方には別途料金が発生します。
普段は1人でプライオリティパスを利用することを想定している場合には、楽天プレミアムカードで十分です。
コストパフォーマンスは一番良好
楽天プレミアムカードは、ゴールドカードですから、プラチナカードのような厳しい審査基準ではありません。
年会費も無条件に10,000円(税別)ですし、ポイント還元率1.0%と非常に優秀です。
楽天市場ユーザーであれば、いつでもポイントは5倍以上になります。
国際ブランドも「JCB、VISA、MasterCard」の3種類から選べるため、海外でのシェア2強であるVISAかMasterCardを選べば、海外で困ることはありません。
ステータス性では、少し弱いところはありますが、その点をを気にしないのであれば、プライオリティパスのコストパフォーマンスは一番です。
できる限り安い維持費で、プライオリティパスを利用していのであれば、楽天プレミアムカードが間違いなくおすすめです。
インビテーションが来れば楽天ブラックカードを持てる!
楽天プレミアムカードの利用実績と、楽天グループのトータルの利用実績次第では、楽天ブラックカードへのインビテーションがもらえる可能性があります。
もし楽天ブラックカードを手に入れることができれば、年会費30,000円(税別)でプライオリティパスは同伴者2名まで無料という「最強のプライオリティパス無料付帯カード」になります。
セゾンプラチナ・ビジネス・アメックス

年会費 | 20,000円(税別) |
年会費優遇 | 10,000円(税別) |
家族カード | 発行不可 |
家族カードでのプライオリティパス発行 | 発行不可 |
セゾンプラチナ・ビジネス・アメックスは、インビテーション不要で申し込めるプラチナカードです。ビジネスカードと名乗りながらも会社員個人の方でも申し込めるカードとなっています。
セゾンプラチナ・ビジネス・アメックスにも、プライオリティパス無料付帯の特典があります。
家族カードでのプライオリティパスの発行はできませんが、カード自体のスペックが高く、プライオリティパスを抜きにしてもおすすめできるカードとなっています。
年会費も安くてステータスもしっかり
セゾンプラチナ・ビジネス・アメックスは、年会費が20,000円(税別)なのですが、年間の利用額が200万円以上であれば、年会費が半額の10,000円(税別)になります。
年会費を半額にできれば、楽天プレミアムカードと同じ年会費でプライオリティパスを無料発行することができます。
しかも、提携カードとはいえ、アメックスと名の付くプラチナカードですからステータス性も非常に高いカードです。
アメックスの優待が使えたり、ビジネスに役立つベネフィットがあったり、JALマイルの付与率が1.125%と高かったりと、魅力溢れるカードになっています。
MUFGカード・プラチナ・アメックス

年会費 | 20,000円(税別) |
年会費優遇 | 無し |
家族カード | 1枚目:無料 2枚目:3,000円(税別) |
家族カードでのプライオリティパス発行 | 発行可 |
MUFGカード・プラチナ・アメックスは、年会費20,000円(税別)の申込制プラチナカードです。
JALマイルとシンガポール航空クリスフライヤーのマイルが貯まることでも知られ、密かに陸マイラーに人気のあるカードでもあります。
プラチナカードでありながら、20歳以上から申し込めるので、若くしてプライオリティパスを利用したい人の選択肢として貴重なカードです。
家族で利用するならMUFGプラチナカードがおすすめ
年会費は20,000円(税別)と、楽天プレミアムカードの年会費には及びません。
しかし、MUFGプラチナカードの大きな特徴は、家族カードでもプライオリティパスが無料発行できる点にあります。
しかも家族カードの年会費は1枚目無料、2枚目3,000円(税別)と破格の安さです。
同伴者料金に関しても、楽天プレミアムカード3,000円なのに対し、MUFGプラチナカードは、2,000円で利用できます。
プライオリティパスを複数で利用したいなら、MUFGプラチナカードがおすすめです。
JCBゴールド ザ・プレミア

年会費 | 16,200円(税込) |
年会費優遇 | 10,800円(税込) |
家族カード | 1枚目:無料 2枚目:1,080円(税込) |
家族カードでのプライオリティパス発行 | 発行不可 |
JCBゴールド ザ・プレミアは、JCBゴールドカードの上位カードにあたり、プライオリティパス特典が付帯してます。
JCBゴールドカードで、「年100万円以上の利用を2年継続」すると、JCBゴールド ザ・プレミアへのインビテーションが届く仕組みになっています。
JCBゴールド ザ・プレミアは、年会費は15,000円ですが、年間100万円以上の利用があれば、年会費は10,000円になります。
JCBゴールドからの昇格になるので、手に入れるのに少し時間がかかりますが、手に入れればコスト面でも機能面でも優秀な1枚です。
カードの利用が国内メインならJCBが便利
国内での使い勝手の良さはJCBの大きなメリットです。
日本国内で特に便利な特典が豊富に揃っているのは、唯一日本発祥の国際ブランドである「JCB」の強みです。
JCBの加盟店は、日本一の店舗数を誇っていますし、京都駅にあるJCB Lounge京都を利用できたり、ダイニング30という提携店での飲食代金が30%OFFになる特典など、非常に充実したものが揃っています。
JCB ザ・クラスのインビテーションが来れば同伴者無料
JCBゴールド ザ・プレミアの利用実績を積むことで、JCBプラチナカードのインビテーションが届きます。そして、さらに利用実績を重ねると、JCBのブラックカード「JCBザ・クラス」へのインビテーションをもらうことができます。
JCBザ・クラスは、年会費54,000円(税別)でプライオリティパスも無料付帯している上に、同伴者が1名無料となっています。
ただし、家族カードでのプライオリティパスの発行はできません。
まとめ
プライオリティパスは、海外出張や海外旅行によく行かれる方にとっては、とてもおすすめのサービスです。
本来であれば、399USドル(約4万円)かかる年会費が、クレジットカードを持つだけで無料になるんですから、こんなお得な話はありません。
どのような状況でプライオリティパスを利用するかによって、おすすめのクレジットカードは変わってきます。
自身のラウンジの利用スタイルに合わせて、プライオリティパス無料付帯のクレジットカードを選ぶようにしましょう。